くずし懐石　縁（ねこや）　京都

2017 15

京都御所の西側、烏丸通り沿いは今出川駅のほど近くにひっそりと店をかまえる

「くずし懐石縁（ねこや）」さんに伺ってまいりました。
約半年ぶりの訪問となります。

L字のカウンター７席のみの、小体で風情のあるお店です。

この日はご主人お一人でのご対応
おかみさんが接客のサポートに入られる事もあります。

今回も大将の確かな腕から供される、滋味深い御料理を

ぞんぶんにいただいてまいりました。

先付けのこのわた、琵琶湖の固有種ビワヒガイと大豆の煮物。

自家製の鮒寿司。
人生初の鮒寿司にビビッておりましたが、大将曰く他所の店ほど癖がないとのこと。
なるほど、確かにいいかも。

お造り　真鯛　烏賊　鮪。

お椀は河豚の白子のみぞれ汁。
手前の柚子皮をほぐしながらいただきます。

本もろこの焼物、添えられた柚餅子も自家製とのこと。

くずし懐石となっていますが

奇をてらわずに伝統に裏打ちされた実直な料理がつづきます。

三宝柑の胡麻豆腐。　
半分ほど食べたら、蓋の部分の果肉をを搾って味わいを変えるのも良しと。

千枚漬けの寿司。

竹の子、干し海鼠の炊き合わせ。
和食での干し海鼠も初めてでしたが、出汁を含んでとろとろの食感で美味でした。

鮑と大黒本しめじの和風ソティーといった感じの一皿。
一度蒸したという鮑がとても柔らかく仕上がっています。

鯛の飯蒸し。

粒餡のはいった干し柿。
表面に白いお粉がたっぷり吹いています。

大将は瓢亭ご出身の、知る人ぞ知る重鎮のようですが
そんな感じは微塵もみせず、毎回バイタリティ豊かに接してくれます。

今晩もおいしいお料理と、楽しい時間を提供していただきました。